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製作の担当者さんから宿題が出されている“アフターフォロー”ついて、どんな風にお伝えすればよいのかと悩み思いついたのが
5年前に家造りセミナーを開催した際、最後のコーナーで35年お付き合いの施主さんにお話していただいた内容でした。
セミナーはビデオ撮影をしていて、DVDに編集していたのものを書き起こしてみました。
いちユーザーとして、こんな風に対応してもらえると非常にうれしいと思いますが、まだまだ至らぬ点、反省すべき点が多々ありますのに、お話してくださった内容は私達の耳にここちよかったです。
それでは、行田市Sさまのアフターフォローの話から発展し、人生訓についてまでです。
『建ててもらったのは、築地さんがまだ独身のころでした。
私はどんなことでも「ちょっと築地さんこうなんだけど。」と言って、いつも飛んできてもらうんです。
また、築地さんが気持ちのいい人だから、水道のことにせよ何にせよ築地さんのグループがありますでしょう、その人に頼んでくれるんです。
だからもう何でも言っちゃうんですよ(笑)。長い年月のお付き合いなので何でも言えちゃうんですよね。
結局はお付き合いの長さというか、信頼関係の深さというか人間関係だと思います。
今は私1人暮らしをしていますので、いろんな人が家にやってきます。だからほんとうにだまされてしまいます。
そういう時はね、いつも使っていることわりの言葉があるんです。
「うちにはね、出入りの棟梁さんがいましてね、ひと声かけておけばいつでも来てくださるんですよ。それも釘1本でも来て下さいますから、申し訳ないですね。」って言えばあきらめて帰ります。
造りさえすればいいじゃなくて、住んでいる人にとってもアフターケアーが大事なんです。
いかにアフターケアーしてくれるかだと思います。
何十年経っても釘1本のことでも来てくださるというのが、住む人にとってはありがたいことなんです。
まして一人暮らしになってみると、何にしても自分ではできませんのでね。
扉がちょっと閉まらなくなっちゃったんですけど、っていうのも飛んできて直してくださるというのは、これはすごくありがたいことです。
家というのは高い買い物なわけです。
ウチのときは築地さんから見積を見せていただいて、主人もすぐに「いいよ。」という感じで、築地さんがそれではこの見積でやらせていただきますとおっしゃってね。
でもね、正直ななところ内心もうドキドキしていたんですよ。(笑)
大工さんによってはやっているうちに、こうしましょう、ああしましょうとどんどん金額が増えていくという話があるじゃばいですか。
見積がきちんとできていて、最後にお支払いしたのはビシっと見積通りの金額で、それ以上は一切かかっていません。
そういう点ではほんとうに信頼できる方だと思っています。
そうでないと35年も続いていませんね。(笑)
築地さんにお願いしてよかったと思うからこそ、「ここがこうなっちゃたのよ。」ということが言えるんですよ。
築地さんが「ちょっと寄りました。」と言って来てくださると、あ~ちょうどいいところに来てくださった。ここがこうなのよというと、ちょこちょこっと見てくださるんですよ。それがアフターケアだと思うんです。
一生に一度の高い買い物をするので、ケアーをしていただかないと。
そういうことでは、出会いが大切だなと思います。
その出会いというのは自分を磨いていろいろ積み重ねていかないと、いい出会いにめぐり会えません。
・・・・中略・・・・・ (ここはお茶席の話に例えられ、人はどういう心構えで生きるかの道しるべみたいな、心に沁み入るお話ですが割愛しました。)
結局は相手を想うこころだと思います。
大工さんは住む人のことを考えて、おうちを造ってくださいね。』
とSさまは締めくくってくださいました。
長文でしたのに、最後までお読みくださってありがとうございました。
造る側はどんなに一生懸命造っても、100%とか完璧とかはないのでアフターはしっかりやっていかないとですし、起こった問題に責任を持つのは当然です。
自分で造った家は家がある限り、見守っていきたいのです。
新築至上主義で、建てっぱなしでアフターどころではないというという住宅会社もありますが、ここで取り残されるのはお客様です。