家は消費財ではなく文化財

「地の家話」Ⅰ

先日のイエンゴ小山理事長の講演話を不定期、シリーズでご紹介しようと思います。

『我々は家を消費財ではないと考えています。

もし消費財ということであれば、広くて大きくてりっぱな材料を使ってあればいい家。

狭くて粗末な材料を使ってあれば値打ちのない家となります。

ほんとうにそうなのでしょうか。もしそうであったらそれこそ人生格差です。

お金がなければいい家に住めないことになる。そういう話ではない。

例えば売買する場合、家が数十年経っているとウワモノは経済的には0になるけれど、家の値打ちは絶対に0にはならない。

永く建ち続けるほど建築物の値打ちが出てくる。これは世界各国古今東西皆同じ。

家も同じで永く住み続けることで、値打ちが出てくるんです。

そこには家族の記憶、生活の記憶があって愛着があるから、そこで家族は誇り高く暮らせる。

それこそが家ではないか。家は消費財ではなく文化財です。』

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私の実家は古くて、小さくて、粗末だけれど、あの家が居心地よくて大好きです。それはそこに今も暮らしている人達が大好きだからなのと、家族で暮らした想い出の歴史があるからなのでしょう。私が子供の頃、休日に今は亡き父が、狭い台所のムクの床の手入れをしていた姿を思い出します。