DKの杉腰板張り

親孝行リフォーム、小山現場からです。

 

住まいの性能をバージョンアップさせ設備も新しく取り替えて、お母さんの暮らしをうんと快適に穏やかにという、息子さんからのプレゼントリフォーム。

その優しい息子さん、お仕事仲間さんでもあるので最後に顔写真掲載で紹介したいな。息子さんいかがでしょう?

 

腰壁に張ったのは杉の美しい羽目板。

仕上がりのさりげなさの裏には、大工ならではの小ネタがあります。

 

人間も一人一人が違うように、木だって1枚1枚みんな違ってて当たり前で自然なこと。

 

木の元末(注)を瞬時に判断し、木の表情を見て並べて仮置きします。

杉板さんたちは大工のキビキビした采配に従って定位置に着きます。もとい、一枚ずつ丁寧に張っていきます。

こういう作業をいつもものすごく大事にしています。

 

人を扱うにも木を扱うにも、そのクセを見て経験からなせる適材適所な判断力が必要。

人も木も、相対するには気をつかいます。

 

こうやって木の力を活かすのは大工さん。

 

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注:木の元末(もとすえ)

木の元は根っこで、末は葉っぱが付いている空に近い方

柱はもとより、造作材である腰板も、木が森に生えていたときと同じ向きで使います。

 

木だって逆さにされたら「やだよぉもう」とは文句は言いませんが、すねてしまいます。

 

 

柱を上下逆に据えてしまうことを“逆さ柱”と言って、そんな基本的ミスをすることは大工としてはとても恥ずかしいことで、逆さ柱は忌み嫌われているそうです。