一番つらいとき

ずっと病と闘っておられたクワバラさんのお母さんでしたが、先日向こう岸へ旅立っていかれました。

命の灯が、あとわずかしか残されていないことを宣告されたのは、3月上旬頃でした。

クワバラさんが仕事に打ち込む姿はいつもとちっとも変わりませんでしたが、このときが一番つらくて悲しい時期だったのかもしれません。

この現実がどうかウソであってほしい、いやだ信じたくたくないと不安に耐え、1分でも1秒でも最期のときが伸びてほしいと、祈ってやまなかったと思います。

仕事が終わって病院へ行くと、むくんでいるお母さんの足をさすってあげたり、看病も献身的にしてあげていたようです。

わたしたちは、命の灯が消えかかっている、残されいる大切な時間を少しでもお母さんのそばにいてあげてほしいと思っても、クワバラさんは仕事が終わらないときは遅くまで残っていたこともありました。


ついにそのときはやってきました。



あるお医者さんの言葉でしたが

「亡くなるということはネガテイブに捉えがちですが、その人は命を全うしたのです。」

そんな風に考えると、前向きになれます。お母さんも最期までほんとうによくがんばられましたねって。


残された者は、暗くて深い大きな洞穴のような哀しみを抱きかかえながら、それでも生きていかなければなりません。


昨日からクワバラさんは出社しています。

ド天然なクワバラワールドを引っ提げて戻ってきました。


天国のお母さんに聞いてみたいです。

自分が一番つらいときでも廻りのことを気遣う心を持っているクワバラさんて、どんな風にお育てになったのでしょうか、と。。

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